清く?正しく?美しく?
今日、私はとある喫茶店で月詠と待ち合わせをしていた。
さまざまなつてを使ってでも、月詠に会いたかったのは、どうしても聞きたいことがあったからだ。
二人分紅茶セット(月詠リクエスト)を注文して、しばらく待っていると、やがて月詠がやってきた。
「どうも、おはつに〜月詠ですぅ〜。今日は、うちに聞きたいことがあるそうやけど、なんですかー?」
「まあ、その話は紅茶が来てからまったりとしましょう。」
私は、ゆったりとした気持ちで話を聞きたかったので、こう切り出した。
「それもそうですねー。」
と、月詠も同意したので、二人でしばらく世間話でもしていた。
やがて、注文の品物もやってきたので、SUICA割は、前々から聞きたかったことを聞いてみた。
「なんでこんなフリフリファッションで戦うのか?」と。
月詠は、丁寧に答えてくれた。
「うちがこんな衣装で戦うのはな、うちの師匠が女は美しくあらねばならないという考えのもとに、こんな服装が戦闘服になったんですよ〜。」
さらに、月詠は驚くべきことを語ってくれた。
「私の姉弟子は軍服にサーベルを差してたり、妹弟子は、十二単で戦ってたりするんですよ〜。」
SUICA割は、驚きつつも、尋ねる。
「姉弟子、妹弟子と言ってましたが、お仲間全員が、このような衣装なんですか?」
月詠は、私の意見を肯定しつつ、語る。
「ええ、そうですよー。私の師匠筋の御弟子さんたちはみんなこんな豪華な衣装で戦うんやけど、SUICA割さんここで、全員の名前知りたいと思いませんかー?」
SUICA割は、思った。知りたいと。だから、うなずいた。そのまま、聞かずにおいたら、気になって眠れなくなるから。
「それじゃ、教えますねー。私の他に花詠、宙詠、星詠、雪詠の四人がいるんですよー。」
ここで、私は一つ突っ込みたくなった。
「もしかして、師匠ってヅカファン?」
その突っ込みに月詠が驚く。
「なんでわかったんやろかー?」
私は冷静に語る。
「派手な衣装と、星、宙、雪、花、月ときたらそれしかないじゃん。」
月詠は、照れながらしゃべる。
「そうですよね。ふつうここまで言ったら、わかりますよね。」
「そうですよ。ところでギャラはどうします?」
これは、大切な話だ。
「実はな〜最近、雪ちゃんって娘が入って、そのまま、雪詠にしたんや。で、元雪詠を宙詠にしたんはええけど、もう名前のストックがないんや。だから、新しい源氏名のアイディアが欲しいんや。」
確かに深刻な問題ではある。
だが、私は簡単に解決する案をすぐに思いついた。
「ここまで来たら、舞台の題名とか、登場人物名をつけましょう。ベルサイ●とか、オスカ★とか…。まあ、それはいくらなんでも、マズイから、紫とか葵などがいいんではないですか?」
それを聞くと月詠は、どうもおおきにとお礼をいうと、うれしそうに帰っていった。
私は、生ぬるい紅茶をすすりながら、原稿をまとめる。
そして、ふと、ある可能性に気づき、思い出し笑いをする。
刹那が、月詠の師匠についてたら、花鳥風月から、名前が鳥詠になって、あの真面目な性
格から、ゴスロ☆ファッションになってたのだろうということに。
まあ、それはそれでいいかとおもいつつ、私は、その喫茶店から去っていった。